中央区の銀行・ATM「東京都民銀行東日本橋支店」

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東京という土地は、江戸時代以来、政治や文化の中心として栄えて来ました。明治から現代に至るまでその傾向は続き、脈々と日本の首都として機能しています。　首都である東京には、人も物も情報も集まります。その結果、現在の東京は政治の中心としてだけでなく、文化、流行、技術まで最先端が揃う都市となりました。江戸の昔から当時の最先端が集う場所なのです。

　東京都民銀行は、そんな首都・東京にある地方銀行です。「地方銀行」という響きに「おや？」と思われる方もいるかも知れません。　東京という都市部にありながら、東京都民銀行は地方銀行に分類されます。前身は八千代銀行と東京都民銀行。いづれも地方銀行です。　このために東京都民銀行は地方銀行と分類されますが、一般の預金者（取引先）にとって業務上、都市銀行と大きな違いはありません。むしろ、東京に本拠地を置き、首都圏という地域に密着した親しみのある金融機関と言えるでしょう。

　東京には、古くからの商店・老舗があり、町工場もあります。また、地方企業の在京支店や自治体の出先機関もあれば、多くの大学や専門学校もあります。先祖代々住む江戸っ子から春に新社会人・学生となった若者まで実に多くの人たちが暮らす街なのです。　具体的な数字を挙げると、日本の中小企業（資本金１億円未満）の９割近くが東京に本社を置いています。そして、東京都民銀行の取引先の98%以上がその中小企業と個人のお客さまなのです。東京という地域に特化した地方銀行と言えるでしょう。

　東京都民銀行は先述の通り、八千代銀行と東京都民銀行が統合する事でスタートしました。平成２６年(2016)の事です。　ごく最近の事でもあり、現在は、「Club TY」という金融プラットフォームサービスを展開しています。これは、「Club TY」の名の通りＴ:東京都民銀行、Ｙ：八千代銀行の二つの銀行の取引先や金融商品サービス、情報を共有する事で統合によるシナジー効果を狙っています。　例えば、東京都民銀行が展開していた「前給」という金融サービスがあります。

これは、企業従事者がそれまで働いた分の給与を正規の給料日以前に受け取るサービスです。一般に言う「前借り」と異なるのは、実際に働いた範囲内のお金を給料日以前に受け取る事ができ、差額は給料日に精算する点にあります。この東京都民銀行の「前給」を八千代銀行の取引先（企業＆従業員）にも提供を開始しました。メリットとしては、従業員が八千代銀行の口座を持っていなくとも、就業先企業が八千代銀行と取引があれば、「前給」サービスを利用出来ます。統合により、お客さま（取引先）の利便性が向上した事例です。

　「前給」サービス以外にも、「リバースモーゲージ（愛称：とみんのリバモ）」という金融商品も両行で利用可能となりました。　「リバースモーゲージ」とは金融商品の一種で、自宅（持ち家・マンション等）の不動産を担保として資金をローンする商品です。　土地や建物の評価額に応じて資金を融通するものなので、不動産評価額の高い都市部に多く需要が見込まれます。また、制度上の取り決めで利用に年齢制限があるため、高齢で生業を続けることが難しく、かつ後継者（二代目等跡取り）が見つからない場合にこの「リバースモーゲージ」が活用されます。少子化は都市部でも問題となっており、二代目問題は首都・東京でも深刻です。

　自宅を担保に生前が返済義務がなく、それまでと変わりない生活拠点を保持したまま、東京都民銀行から老後の生活資金を融通する事が出来ます。こうしたシーンで都市部の個人経営者や中小企業にとって、生前は返済の義務がない「リバースモーゲージ」はニーズにマッチした金融サービスとなっています。　こうした八千代銀行と東京都民銀行のそれぞれの強みを生かしたサービス展開により、取引先（お客さま）の利便性が大きく向上しました。　統合のシナジー効果の良い事例です。

　多くの地方銀行が地域貢献活動の一環としてスポーツ振興に力を注いでいます。東京都民銀行もまた、地域のスポーツ団体を支援しています。　東京に本拠地を置くスポーツ団体としては野球を始め、たくさんのプロ・アマチュア団体が活躍していますが、東京都民銀行が支援しているのが、サッカーＪリーグの「ＦＣ東京」です。この名門チームへの支援の仕方には特徴的なものがあり、そのひとつに「ＦＣ東京応援定期預金」があります。これは期間限定の募集ではありますが、口座開設者にＪリーグの最終順位に応じて金利を上乗せするというものです。口座開設の際には「ＦＣ東京」のエンブレムをあしらった通帳とキャッシュカードが用意されるため、サッカーファンにとっては魅力的な金融商品となっています。

　平成２６年以降、二つの銀行のメリットを生かした様々な金融サービスを展開していますが、平成２８年４月には新銀行東京が新たに経営統合される事が決定しています。現在の八千代銀行と東京都民銀行と合わせ、３行分の金融プラットフォームが展開される事になります。単にスケール（規模）が大きくなっただけではなく、それぞれの銀行がそれまで育んだ東京という地域での金融ノウハウやサービスの一層の展開・提供が期待されます。

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